進学は、金銭的にも学力的にも不安 

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自分が行きたい学校にいけるのか、金銭的にも、学力的にも心配。 しょうた 高校1年生
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先輩たちからのメッセージ

「入試の方法もいろいろ」
なつき/里親家庭経験、大学2年生
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学力的なものは正直しょうがないです。
もし内申点が十分にあるのであれば推薦入学をした方がいいでしょうし、指定校もねらえると思います。
また、学力だけを重視しない大学も分野によってあると思います。
 
  • 指定校推薦=大学が決めた高校の生徒のみが受験できる入試制度。大学と高校の信頼関係に基づく制度で、推薦されると高い確率で合格できる。
「金銭的な不安が軽くなったら、受験に勉強に集中できた」
なつみ/児童養護施設経験、大学3年生
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私も高校生時代、同じ不安を感じていました。
学費のためにアルバイトを詰め込むと、勉強の時間が減って学力が追いつかない…
周りの人より頑張っているはずなのに…
なんで自分は大学に行くために大変な目をみなきゃいけないんだ… とむしゃくしゃしていました。
ですが、施設の職員さんから、奨学金のことを教えてもらったことがきっかけで、金銭的な不安が軽くなり、受験勉強に集中できるようになりました。
借金のイメージが強い奨学金ですが、今は返さなくていいタイプ(給付型)の奨学金も広まってきています。
なので、ぜひ奨学金について調べてみてほしいです。
おすすめは、私たち学生の声をもとに作られた奨学金検索サイト「Miomus」です!
Mionusでは、奨学金を検索したり、大学生の体験談や奨学金に関するコラムを読んだりできるので、のぞいてみてください!
↓下のリンクからサイトへ移動できます✨
「学力は努力」
かつみ/児童養護施設→里親家庭経験、大学3年生
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給付型の奨学金を様々な企業や団体が提供してくださっているので、自分にあった奨学金を借りたり、アルバイトをすることで金銭的な問題は解決できると思います。
学力は努力することで、どうとでもなるので頑張ってください。
「お金は何とかなる」
ゆうた/児童養護施設経験、大学4年生
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金銭面で不安になる必要はありません。
今は給付型の奨学金がたくさんあるので、どんどん探して応募してください。
さらに高等教育の修学支援新制度に申請すれば、払った授業料が返ってきます。
ただ、アルバイトは高校のうちにしとくのがいいと思います。
学力はしっかり環境を整え、自分が集中できるところに身を置き、勉強してください。
あと、小さな目標を立てるといいでしょう。
スモールステップでだんだん目標を高くしていってください。
いきたい学校に行けるように応援しております。
 

おとなからのメッセージ

「学力、学費、そして就職」
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なおき君の心配にお答えます。
「奨学金は借金になるの」の中でもお伝えしましたが、金銭的な問題についてはほとんど心配する必要はないと思います。
なおき君のような社会的養護な必要な学生には、ものすごく大きな支援が受けられる環境が整っているので安心してください。
むしろ 「学力的な心配」 の方が重要かもしれません。
高校受験で経験したと思いますが、入試の難易度を示す「偏差値」という指標があります。学力が高いほど偏差値が高く、学力が低いほど偏差値も低くなるというものですね。
世間では、偏差値の高い大学を出たほうが就職も含めて良い人生を送ることができる、という偏差値信仰を信じている人が結構います。特に高校教員などに多いかも知れませんね。
私自身はこれまでの経験を通して、大学の偏差値はその後の人生に大した影響を与えないと感じています。
ただし、職種によるでしょうが、高卒と大卒の差はそれなりにあると思います。
もうひとつ視点を変えた話をしたいと思います。
同じように学ぶ立場でありながら、一般的な呼称として、高校生までを「生徒」、大学生を「学生」と呼びます。
この違いを想像できるでしょうか。
大雑把に言うと、高校生までは正解が決まっている問題を答える受験のための「受け身の学び」です。一方、大学では正解がわからない問題を発見する「主体的な学び」です。
高校まではテストで〇〇点取った、という記憶力が計られますね。記憶力とは「基礎学力」と理解してください。
それに対して、大学での学びで求められるのは、「記憶力」+「想像力」です。
大学では、論文などを書く機会が多くなりますが、論文などはまさに想像力や論理的思考力が必要です。
想像力や論理的思考力を養うためには、読書が欠かせません。
本を買うにはお金がかかりますが、大学には充実した図書館があるので、その点も心配はありません。
進学したいのであれば、学力的に身の丈に合った大学を調べることでしょうか。
というのも、国の給付型奨学金と学費の減免支援は、成績不良となると止められてしまいます。
そのため、学力的に無理のない大学に進学することが大切なポイントと言えます。
そして、高校での基礎学力に不安があるならば、大学に入ってから基礎学力を学び直しても遅くはありません。
偏差値の低い大学を批判する声はありますが、私自身が知る限りでは、そのような大学ほど、教員や職員が丁寧細やかに学生に対しているように思うので、分からないことや知りたいことがあれば、積極的に相談すればいいでしょう。
冒頭で書いたように、社会的養護が必要な学生は国の給付型奨学金の満額支援が受けられるうえ、民間の給付型奨学金でもチャンスが多くあります。
そのため、お金の心配を最小限にして学べる環境が整っていると思います。
最後に、最も重要な点が「就職」です。
現在、学生が非常に就職し易い「売手市場」が続いており、当面この流れは変わらないと思います。
とは言っても、どれだけ有名大学を卒業しようが、企業が求める能力とマッチしなければ、就職に苦労すると思います。
では、企業側はどのような学生を求めているのでしょうか。
ある調査によると、大学生の採用で企業サイドが重視するのは以下の能力とのことです。
1️⃣コミュニケーション力 2️⃣主体性 3️⃣チャレンジ精神 4️⃣協調性 5️⃣誠実性 6️⃣ストレス耐性
高校生の就職でも「コミュニケーション力」と「協調性」が重視されますが、大学生の場合は、それ以上の要素が求められると考えてください。
偏差値レベルに関わらず、大学では学ぶ意欲のある学生を応援してくれる教員や職員がたくさんいます。
だから、進学したいのなら、将来に希望を持ってチャレンジしてください。
そのうえで、企業が求める能力を学生生活を通して養ってもらえればと願っています。