病院を利用するのが無料なのはなぜ? 

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病院を利用するのが無料なのはなぜ? さくら 高校2年生
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おとなからのメッセージ

「安心して受診するための健康保険制度と皆さんのための受診券」
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病院の費用は高いので、みんなで日頃から保険料を出し合い、受診してかかったお金を安くすませられるようにしています。
この仕組みを、健康保険と言います。
自営業・学生の人などが入る「国民健康保険(国保)」や、やとわれて働いている人とその家族が入る「社会保険(社保)」などがあります。 この健康保険を使うために、病院の窓口で保険証を出します。
健康保険のおかげで、窓口で払うお金(自己負担分)は基本的に3割だけですみますし、入院・手術で大きなお金がかかっても、一定の額以上はあとで返ってきます。
これを高額療養費制度と言います。
 
社会的養護のもとで暮らしている人は、健康保険に入っていても入っていなくても児童相談所が発行する「受診券」があるので、基本的には病院でお金を払うことはありません。
健康保険に入っている人には自己負担分が公費(国や公共団体のお金)から払われ、健康保険に入っていない人は、通常は医療費の全額が自己負担分になりますが、すべて公費から払われます。
(なお、社会的養護とは関係なく、こどもの医療費の自己負担分が無料になる地域のしくみもありますが、何歳まで無料かが地域によってちがいます)
 
自立したら、基本的には自分自身で国保や社保に入り、保険料を納めて、病院にかかるときは自己負担分のお金を払います。
 
なお、生活がとても苦しいときには無料・低額で病院を受診できる無料低額診療事業という仕組みがあります。
また、生活保護を受けている人は福祉事務所が発行する「医療券」によって病院の利用が無料になります。
命と健康にかかわる大切なことですので、お金がないからと受診をためらうことなく、役所や病院、周りの大人に、ぜひ相談してください。